2009年12月16日水曜日

「共に考えることについて:研究機械の場所と運動」(12月19日@阪大)





「共に考えることについて:研究機械の場所と運動」

日時:2009年12月19日(土曜日)午後2時~5時(以降交流会)
場所:大阪大学豊中キャンパス 大学教育実践センター 開放型セミナー室
スチューデントコモンズ (教育研究棟Ⅰ〔旧:自然科学棟〕1階)
※会場は、大阪大学公式HP内地図の41番です。
参加自由、無料です。

■討論・問題提起
李珍景(いじんぎょん:研究空間〈スユ+ノモ〉)
金友子(きむうぢゃ:研究空間〈スユ+ノモ〉)
小野俊彦(おのとしひこ:フリーターユニオン福岡)
前田年昭(まえだとしあき:『悍【HAN】』編集人)

「近代社会が作り出した、決められた分野や領域を横切り(乗り越えろ!)、多様な理論的および歴史的要素が出会い接続する場へと研究活動を変換させること。すなわち、生と分離した知識ではなく生と緊密に結びついた知識を生産すること、あるいは生の一部として知識を生産し、実践の一部として理論を生産すること。知識や意識を変えるのではなく身体的な習俗と無意識それ自体を変える活動を通じて「工夫―勉強」すること。差異と異質性をとり除いて確固たる統一性をつくるのではなく、差異と異質性が出会いながら絶えず新しいものが生成され変形される生成の場へと作りかえること。」
(李珍景「マルクス主義とコミューン主義」)

2008年に出版された金友子さん編訳の『歩きながら問う-研究空間〈スユ+ノモ〉の実践』(インパクト出版会)は、とても楽しい本だった。研究空間とも研究コミューンともいわれる〈スユ+ノモ〉。ビルの1フロアを借りきり、勉強部屋、セミナー室、会議室、講義室、食堂、カフェ、託児所まで備える自主管理研究施設。無数の講座とセミナー、瞑想、ヨガ。互いに学びあい、教えあう関係性。贈与の経済。痕跡を残さないこと。清潔の倫理。笑いとユーモア。身体化された習俗の変容。研究と接続する運動の実践。〈スユ+ノモ〉の事例は、共に研究すること、共に考えること、共に行動することについて考えるための刺激を大いに与えてくれた。
研究するという行為は、大学アカデミズムの排他的独占所有ではない。
前田年昭さんが編集人を務める『悍』は、在野の批判精神の復興を目的として創刊された雑誌である。世界の状況を構造的に分析し批判し変革への戦略をつくることに寄与するメディアを制作すること。また、フリーターユニオン福岡の小野俊彦さんは大学院から飛び出してユニオンの活動を開始し、表現のチャンネルを変えて研究という行為をつづけている。
さしあたり大学という場でわたしたちは「横断するポピュラーカルチャー」というプロジェクトとして、ポピュラリティ、ポピュラーカルチャーにおける研究と運動、大学の身分制度、学内と学外の権威化された分業体制をめぐって集合的に考えるための方法を模索してきた。大学で研究するというと、ひどく狭い意味に聞こえてしまうが、そうではなく、誰もがおこなう日々のちょっとした工夫や思考や会話もまた日常の生と結びついた研究であるととらえる。大学教員たちが「雑務」と呼ぶ仕事のなかに、研究という行為は含まれていないはずがない。おいしい料理をつくることも研究。デモで隊列を乱す戦術を考えることも研究。そのための関係性、場所・空間の配置、経済のしくみ、コミュニケーションのスタイルはどれくらい多様でありうるだろうか。あらためて、ともに考えること、ともに研究することについて考えてみたい。

■司会
渡邊太(わたなべふとし:人間科学研究科助教)

■お問い合わせ先:「横断するポピュラーカルチャー」研究プロジェクト(crossing-popularculture(@マーク)let.osaka-u.ac.jp)古川まで。
■「コンフリクトの人文学」セミナー/「横断するポピュラーカルチャー」研究ワークショップ

ビラ(PDFファイル)